採用活動を強化したいものの、
「今のオフィスでは手狭になってきた」
「面接時の印象を良くしたい」
「増員ペースにオフィス環境が追いついていない」
そんな悩みを抱えている企業は少なくありません。
近年は採用競争の激化や出社回帰の流れもあり、オフィスは単なる作業場所ではなく、採用力や企業イメージにも影響する経営資源として考えられるようになっています。
その中で注目されているのが「セットアップオフィス」です。
ただし、「おしゃれだから」「すぐ入居できるから」という理由だけで判断すると失敗することもあります。
実際には、席数・増員計画・解約期限・社内稟議のスピードなども含めて判断することが重要です。
この記事では、採用強化企業がセットアップオフィスを選ぶ理由やメリット、注意点について実務ベースで解説します。
目次
この記事でわかること
- セットアップオフィスが注目される理由
- 採用強化企業との相性
- 2026年のオフィス市況の変化
- よくある失敗例
- 向いている企業・向いていない企業
- 検討時に確認したいポイント
結論
採用強化中の企業にとって、セットアップオフィスは有力な選択肢です。
特に東京都心では、
- おしゃれなオフィス環境を整えやすい
- 面接時の印象向上につながりやすい
- 移転期間を短縮しやすい
- 初期費用を抑えやすい
といったメリットがあります。
一方で、受付やラウンジスペースに面積を割いている物件も多く、同じ坪数でも実際に配置できる席数は大きく異なります。
また、2026年は内装工事費や原状回復費の上昇もあり、以前よりセットアップオフィスを比較検討する企業が増えています。
賃料だけで判断せず、移転全体のコストとスケジュールで比較することが大切です。
セットアップオフィスとは?
セットアップオフィスとは、受付・会議室・内装・一部家具などがあらかじめ整備された状態で入居できるオフィスです。
通常のオフィスでは、
- レイアウト設計
- 内装工事
- 家具選定
- 通信工事
などを個別に進める必要があります。
一方でセットアップオフィスは、比較的短期間で業務を開始しやすい特徴があります。
東京都心では千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区を中心に供給が増えており、採用強化や増員対応を進める企業からの相談も増えています。
採用強化企業がセットアップオフィスを選ぶ理由
面接時の印象をコントロールしやすい
求職者が企業を選ぶ時代と言われています。
給与や仕事内容だけでなく、
- オフィス環境
- 働く雰囲気
- 清潔感
- 成長性
を重視する候補者も少なくありません。
セットアップオフィスには、おしゃれな内装やデザイン性の高い会議室・ラウンジを備えた物件も多くあります。
実際に内見へ同行すると、
「オフィスの雰囲気が良かった」
「成長している会社に見えた」
という声を聞くこともあります。
面接時の第一印象は、採用活動に少なからず影響します。
スピード移転に対応しやすい
採用が順調に進むと、想定以上のペースで席が不足することがあります。
通常オフィスの場合、
- 内装設計
- 工事業者選定
- レイアウト調整
などに時間がかかります。
その結果、
- 解約期限に間に合わない
- 二重家賃が発生する
- 採用計画にオフィス準備が追いつかない
というケースもあります。
セットアップオフィスはこうした時間的リスクを軽減しやすい選択肢です。
初期費用を抑えやすい
オフィス移転では賃料以外にも多くの費用が発生します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 保証金 | 数ヶ月〜12ヶ月程度 |
| 内装工事 | 数百万円規模になることもある |
| 家具購入 | 人数に応じて増加 |
| 通信工事 | 環境によって変動 |
| 引越し費用 | 繁忙期は高額化しやすい |
セットアップオフィスは既に一定の内装が整っているため、初期投資を抑えやすい傾向があります。
出社回帰との相性が良い
近年はフルリモートから出社比率を高める企業も増えています。
ただ出社を求めるだけではなく、
- 社員同士のコミュニケーション
- 新入社員の教育
- 組織づくり
を促進する環境づくりが求められています。
その点でセットアップオフィスは出社したくなる空間を作りやすい特徴があります。
2026年はセットアップオフィスの見え方が変わってきている
以前は、
「セットアップオフィスは便利だけど賃料が高い」
という理由で敬遠されるケースもありました。
実際に2025年頃までは、
- 通常オフィスを借りる
- 自社で内装工事を行う
- 家具を購入する
という選択をする企業も多く見られました。
しかし2026年現在は状況が変わりつつあります。
東京都心では賃料上昇が続いていることに加え、
- 原状回復費の上昇
- 内装工事費の高騰
- 資材価格の上昇
- 職人不足による工期長期化
などの影響が出ています。
そのため、
「セットアップオフィスは賃料が高いから割高」
とは一概に言えなくなっています。
例えば通常オフィスの場合、
- 内装工事
- 家具購入
- 回線工事
- 原状回復
- 工事期間中の賃料負担
なども考慮する必要があります。
一方でセットアップオフィスは、既に一定の内装や会議室が整備されているため、移転までの時間や追加工事を抑えられるケースがあります。
実際の移転現場でも、
「以前はセットアップオフィスを候補から外していたが、最近は通常オフィスと合わせて比較検討するようになった」
という企業は増えています。
もちろんセットアップオフィスの方が総額で高くなるケースもあります。
一方で、
- 内装工事費
- 家具費
- 原状回復費
- 工期リスク
- 二重家賃リスク
まで含めて比較すると、以前ほど単純な価格差だけでは判断しにくくなっている印象です。
そのため、賃料だけではなく移転全体のコストとスケジュールで比較することが重要です。
実際によくある失敗例
想定より執務スペースが狭かった
セットアップオフィスで意外と多いのがこのケースです。
受付やラウンジスペースを広めに確保している物件も多く、同じ坪数でも執務スペースは通常オフィスより小さくなることがあります。
例えば50坪でも、
- 受付
- 会議室2室
- ラウンジ
がある場合、想像より席数が確保できないケースがあります。
そのため、
「何坪あるか」
ではなく、
「何席配置できるか」
を確認することが大切です。
特に採用強化中の企業は、現在の人数だけでなく1〜2年後の増員計画まで考慮しておくことをおすすめします。
社内稟議中に他社で決まってしまった
東京都心の人気物件では珍しくありません。
特に、
- セットアップオフィス
- 駅近
- 即入居可能
という条件が揃う物件は動きが早い傾向があります。
実際に社内稟議中や代表者の再内見待ちで終了してしまうケースもあります。
契約したらすぐ入居できると思っていた
セットアップオフィスでも、
- 貸主審査
- 契約手続き
- 回線工事
- 引越し準備
は必要です。
契約した翌日から業務開始できるケースは多くありません。
また、意外と見落とされがちなのが通信回線です。
ビルやエリアによっては回線工事の予約が混み合っており、開通まで数週間〜1ヶ月以上かかるケースもあります。
内装は完成しているのにインターネットが使えず業務開始できないという事例もあるため注意が必要です。
解約期限が決まっている場合は、余裕を持ったスケジュール管理が重要です。
1〜2年後の増員を想定していない
現在の人数だけで判断してしまうケースです。
採用強化中の企業は、
- 半年後
- 1年後
- 2年後
の組織規模まで考慮しておくと失敗を防ぎやすくなります。
セットアップオフィスが向いている企業・向いていない企業
向いている企業
- 10〜30名規模
- 採用強化中
- 増員予定がある
- 初期費用を抑えたい
- スピード移転を進めたい
向いていない企業
- 50名以上で広い執務スペースが必要
- 完全オーダーメイドの内装を希望
- 独自ブランディングを重視
- 頻繁にレイアウト変更を行う
例えば50名規模以上になると、条件に合うセットアップオフィスの選択肢は大きく減ります。
また、セットアップオフィスは既にレイアウトやデザインが完成しているため、
- 自社カラーを全面的に表現したい
- 会議室を増やしたい
- 執務席を最大化したい
といった企業には向かないケースもあります。
実際には、セットアップオフィスと通常オフィスの両方を比較しながら検討する企業も少なくありません。
FAQ
Q. セットアップオフィスは賃料が高いですか?
以前はその傾向がありました。
ただし現在は内装工事費や原状回復費の上昇もあり、総額で比較する企業が増えています。
Q. 何名規模まで向いていますか?
東京都心では10〜30名規模の企業との相性が良い傾向があります。
50名規模以上になると選択肢は少なくなります。
Q. 契約したらすぐ入居できますか?
貸主審査や回線工事などが必要なため、一定の準備期間は必要です。
Q. 貸主審査はありますか?
あります。
一般的には、
- 決算書
- 会社概要
- 登記簿謄本
などの提出を求められます。
また、
- 設立間もない企業
- 赤字決算が続いている企業
- 急成長中のスタートアップ
などは追加資料の提出や保証会社利用を求められるケースもあります。
人気のセットアップオフィスでは複数の申込が重なることもあるため、必要書類を早めに準備しておくとスムーズです。
Q. 解約予告後でも間に合いますか?
多くの場合、間に合います。
セットアップオフィスは通常オフィスと比べて内装工事期間を短縮できるため、移転までのスケジュールを組みやすい特徴があります。
一般的には解約予告前から準備を進める企業が多く見られます。
一方で、
- 社内稟議中に他社で決まってしまう
- 代表者の再内見待ち
- 回線工事の遅れ
などによって想定より時間がかかることもあります。
そのため、解約予告後でも十分に間に合うケースは多いものの、できるだけ早い段階で動き始める方が選択肢は広がります。
Q. セットアップと通常オフィスはどちらが良いですか?
採用強化・スピード重視ならセットアップ、自社らしい内装や将来の拡張性を重視するなら通常オフィスが向いている場合があります。
まとめ
- セットアップオフィスは採用強化企業と相性が良い
- おしゃれなオフィス環境は採用活動にも影響する
- 初期費用や移転期間を抑えやすい
- 2026年は通常オフィスとの比較検討が増えている
- 坪数ではなく席数を確認することが重要
- 人気物件は社内稟議中に他社で決まることもある
- 将来の増員計画も踏まえて判断するべき
オフィス移転を検討している方へ
「採用計画に対して今のオフィスが狭い気がする」
「セットアップオフィスが向いているのか分からない」
「何坪必要なのか判断できない」
このようなご相談は実際によくあります。
オフィス探しを始める前に、
- 必要席数
- 解約期限
- 増員計画
- 移転スケジュール
を整理するだけでも、選択肢は大きく変わります。
東京都心を中心に、セットアップオフィス・通常オフィス・居抜きオフィスなど幅広い選択肢をご提案しています。
「自社にセットアップオフィスが向いているのか整理したい」
「今の人数と採用計画なら何坪必要か知りたい」
という段階でも構いません。移転計画の整理からご相談いただけます。

