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OFFICE GUIDEオフィス移転ガイド

オフィスの個別空調とセントラル空調の違い|利用時間と費用の確認

監修:林 正幸(株式会社gram 代表取締役/宅地建物取引士)

内見で空調を見るとき、「エアコンは付いている」で終わらせていないでしょうか。

オフィスの空調で差が出るのは、付いているかどうかではありません。いつ使えるか、誰が操作できるか、時間外にいくらかかるかです。そしてこの条件は、入居した後から借主の希望で変えられるものではありません。

この記事では、個別空調とセントラル空調の違いと、契約前に図面・内見・管理会社で確認することを整理します。移転全体の進め方はオフィス移転とは?流れ・費用・スケジュールにまとめました。

この記事で分かること

  • 個別空調とセントラル空調の違い
  • 夜間・休日に空調を使えるか
  • 時間外空調の料金をどう確認するか
  • サーバーなど、特定の場所を冷やし続けたい場合の注意点
  • 図面・内見・管理会社・契約前に確認すること

結論

  • 個別空調は部屋や区画ごとに空調機を設ける方式、セントラル空調は集約した熱源設備から各場所へ冷暖房を供給する方式です。 操作できる範囲・運転時間・費用の払い方は、物件ごとに確認します。
  • セントラル空調の物件では、決められた時間の外は空調が止まるか、申請と別料金が必要になることがあります。 夜間や休日に使うなら、ここを先に確かめてください。
  • 時間外の料金と申請方法は物件ごとに違います。 金額は管理会社に確認し、物件の比較に入れてください。
  • サーバーなど冷やし続けたい場所があるなら、空調を物件探しの最初の条件に入れます。 当社でも、セントラル空調の物件で必要な空調環境を確保しにくく、検討を見送ったことがあります。

目次

  1. 個別空調とセントラル空調の違い
  2. 夜間・休日に空調は使えるか
  3. 時間外空調の料金はどう確認するか
  4. サーバーなど、特定の場所を冷やし続けたい場合
  5. 図面で確認すること
  6. 内見で確認すること
  7. 管理会社に確認すること
  8. 契約前に確認すること
  9. FAQ
  10. まとめ

個別空調とセントラル空調の違い

個別空調とセントラル空調の比較

個別空調とは、部屋や区画ごとに空調機を設ける方式です。

セントラル空調とは、集約した熱源設備から、建物の各場所へ冷暖房を供給する方式です。

方式名だけでは、借主が操作できる範囲までは判断できません。 両方を組み合わせている物件もあります。

個別空調 セントラル空調
操作・管理の範囲 テナントが区画の運転と温度を操作する ビル(管理会社)が建物全体を運転。区画側で操作できる範囲は物件ごとに確認
使える時間 テナントの判断で運転できることがある ビルが決めた時間が基本
温度の操作 区画ごとに操作できる 細かく変えにくいことがある
夜間・休日 ビルの規則の範囲で使えることがある 止まるか、申請と別料金になることがある
費用の払い方 電気代として請求されるなど、物件ごとに違う 決められた時間内は共益費に含まれることがあり、時間外は別料金のことがある
一部の場所だけ冷やす 室内機の配置によっては可能 難しいことがある

夜間・休日に空調は使えるか

残業や休日出勤がある会社は、空調の運転時間を契約前に確かめてください。

セントラル空調では、ビルが決めた時間の外は空調が止まるのが基本です。時間外に使いたい場合は、管理会社への申請が必要になり、別に料金がかかることがあります。

個別空調でも、いつでも使えるとは限りません。夜間の入館の決まりや、ビルの電気設備の点検日など、建物の規則で使えない時間があるかを確認します。

時間外空調の料金はどう確認するか

時間外空調で確認する4項目

時間外空調の料金は、物件ごとに確認が必要です。 単価の決め方、請求の単位、申請の締切はビルによって違います。

管理会社には、次の4点に分けて聞いてください。

  • 料金は、時間あたり・フロアあたりなど、何を単位に決まっているか
  • 申請はいつまでに、どの方法で出すか(前日までか、当日でもよいか)
  • 延長できるのは何時までか、休日も同じか
  • 請求は毎月の賃料・共益費と一緒か、別か

月額の賃料と共益費が同じでも、時間外の使い方しだいで毎月の負担は変わります。賃料以外に別建てになる費用はオフィス移転の賃料はどう決まる?で整理しています。

サーバーなど、特定の場所を冷やし続けたい場合

冷やし続けたい場所がある会社の確認事項

サーバーや機器を置く場所を夜間も休日も冷やし続けたいなら、空調は物件探しの最初の条件です。 ビル全体の空調方式や運用を、借主の希望だけで変えることはできません。専用の空調を追加できる場合もあるため、希望の条件を満たせるかを契約前に確認してください。

当社では、サーバーを設置するスペースを継続的に冷却する必要があるお客様をご案内した際、検討していた物件がセントラル空調で、希望する空調環境の確保が難しく、検討を見送ったことがあります。

ビルがまとめて運転する方式では、決められた時間の外に、その場所だけを冷やし続けることが難しい場合があります。条件のある会社は、必要な冷却を続けられるか、専用の空調を追加できるかも含めて、物件の候補を出す段階で確認してください。

個別空調の物件でも、次の点を確かめます。

  • 冷やしたい場所に室内機があるか:部屋を区切ると、その部屋に空調が届かないことがある
  • 区画全体を運転し続けることになるか:その場所だけ運転できるか、電気代はどうなるか
  • 専用の空調を追加できるか:貸主の承諾、室外機の置き場所、電気の容量、工事の区分、退去時の撤去
  • 停電や運転停止を伴う点検の日があるか:その日に機器をどう扱うか

空調を追加する工事は、建物の設備に関わるため、貸主が指定する業者の工事になることがあります。工事の可否と時期は、契約前に確認してください。進め方は契約すれば内装工事できる?で整理しました。

図面で確認すること

募集図面や設備の一覧に、空調の方式が書かれていることがあります。 「個別空調」「セントラル」などの表記を探してください。

  • 空調方式の表記があるか。無ければ、内見の前に管理会社に聞く
  • 室内機の数と位置が分かる図があるか
  • 会議室やサーバーを置く予定の位置に、室内機があるか

分からない項目は、内見と管理会社への確認で埋めます。

内見で確認すること

内見では、天井と壁を見て、図面で分からなかった点を確かめます。

  • 天井の室内機・吹き出し口の位置:間仕切りを立てる予定の位置と重ならないか
  • 操作パネルの位置:区画の中にあって、テナントが操作できるか
  • 会議室やサーバーを置く予定の場所:その場所に空調が届くか
  • 室外機の置き場所:専用の空調を追加するなら、ベランダや屋上に置けそうか

内見全体の見方はオフィス内覧で失敗しないためのチェックポイントにまとめました。

管理会社に確認すること

見ても分からない条件は、管理会社に聞きます。 次の8項目を順に確認してください。

  1. 空調の方式 — 個別か、セントラルか、組み合わせか。テナントが操作できる範囲はどこまでか
  2. 運転時間 — 平日・土曜・日曜祝日で違うか
  3. 時間外の使い方 — 申請の方法と締切、延長できる時間
  4. 時間外の料金 — 単価の決め方と、請求の方法
  5. 個別空調の電気代 — どのように計って、どう請求されるか
  6. 連続運転 — 夜間や休日も運転し続けてよいか
  7. 追加の空調 — 設置の可否、室外機の置き場所、工事の区分、退去時の撤去
  8. 点検の日 — 停電や空調の停止を伴う点検があるか

契約前に確認すること

運転時間や料金の決まりは、契約した後に借主の希望で変えられるものではありません。 申込の前に、次の3つをそろえてください。

  • 書面での確認:運転時間と時間外の条件を、館内の規則や契約の書類で確かめる
  • 費用の比較:時間外空調や電気代の見込みを、賃料・共益費と並べて比べる
  • 工事の見込み:空調を追加するなら、貸主の承諾と工事の範囲・日程を契約前に確かめる

2026年は、貸主から「契約後、遅くとも3か月以内に入居してほしい」と求められる場面があります。空調の工事を入れるなら、その期間に収まるかを先に見ておいてください。

条件が合わないと分かった物件は、申込の前に候補から外す判断をします。

当社が一緒に確認できること

当社は、東京23区で30〜100坪を中心に、借主側の立場でオフィス移転を支援している仲介会社です。

空調の条件がある会社は、物件の候補を出す段階でその条件を伺い、内見の前に管理会社へ確認できる項目を先にそろえます。空調の設計や工事そのものは、専門の業者の仕事です。

FAQ

Q. 個別空調とセントラル空調は、どちらを選べばよいですか?

決め手は、働く時間と置く機器です。残業や休日出勤がある会社、冷やし続けたい機器がある会社は、個別空調のほうが条件を合わせやすくなります。平日の日中だけ使う会社なら、セントラル空調が不利になるとは限りません。

Q. セントラル空調のビルでも、残業のときに空調は使えますか?

物件によっては使えますが、管理会社への申請が必要で、別に料金がかかることがあります。申請の締切と料金を、契約前に確認してください。

Q. 時間外空調の料金はいくらですか?

物件ごとに違うため、一律の金額は言えません。料金の単位、申請の方法、請求の仕方を管理会社に確認し、候補物件を比べるときの費用に入れてください。

Q. 個別空調なら、24時間いつでも使えますか?

使えるとは限りません。夜間の入館の決まりや、電気設備の点検日など、ビルの規則で制限されることがあります。

Q. サーバーを置く予定です。何から確認すればよいですか?

冷やしたい場所を、夜間や休日も冷やし続けられるかを最初に確認します。空調方式、その場所の室内機、専用の空調を追加できるか、停電を伴う点検の日があるかを、物件の候補を出す段階で確かめてください。

Q. セントラル空調のビルに、専用の空調を追加できますか?

物件によります。貸主の承諾、室外機の置き場所、電気の容量、工事の区分、退去時の撤去の扱いを確認する必要があります。契約してから断られることがないよう、申込の前に確認してください。

Q. 空調方式は、募集図面で分かりますか?

書かれている場合と書かれていない場合があるので、図面だけでは決めきれません。表記が無い場合や、操作できる範囲が分からない場合は、内見の前に管理会社に確認してください。

まとめ

オフィスの空調で確かめるのは、方式・使える時間・時間外の料金です。

個別空調とセントラル空調では、設備の仕組みが異なります。 テナントが操作できる範囲・運転時間・料金は、方式の名前だけで判断せず、物件ごとに管理会社へ確認してください。

冷やし続けたい場所があるなら、空調は物件探しの最初の条件です。 図面→内見→管理会社→契約前の順で確かめ、合わない物件は早めに候補から外してください。

ご相談

働き方や置く機器によって、選べる物件が変わります。

  • 残業や休日出勤があるので、空調の条件で候補を絞りたい
  • サーバーなど冷やし続けたい場所があり、合う物件を探したい
  • 候補物件の時間外空調の条件と費用を比べたい

空調の条件を伺ったうえで、内見の前に確認できる項目を先にそろえます。ご相談・物件提案・内見のご案内まで、すべて無料です。ご契約時の仲介手数料は賃料1ヶ月分(税別)です。

株式会社gram(グラム)
電話 03-6869-5265(平日 9:00〜18:00)/ お問い合わせフォームからもご連絡いただけます。