「最近、セットアップオフィスを希望する企業がかなり増えている気がする」
東京23区でオフィス移転をサポートしていると、ここ数年でその変化を強く感じます。
以前は、
- 「賃料が高そう」
- 「自由度が低い」
- 「ベンチャー向け」
というイメージもあり、敬遠する企業も少なくありませんでした。
ただ現在は状況が大きく変わっています。
特に30〜100坪前後の移転では、
- 内装費高騰
- 工事期間長期化
- 解約期限との兼ね合い
- 採用強化
- スピード重視
などを背景に、セットアップオフィスを選ぶ企業がかなり増えています。
「通常オフィス+内装工事」と比較しても、総コスト差が以前より縮まり、むしろ合理的と判断されるケースも増えています。
この記事では、なぜ今セットアップオフィス人気が高まっているのかを、実際の移転現場ベースで解説します。
目次
この記事でわかること
- セットアップオフィス人気が高まっている理由と最新のコスト感
- 通常オフィスとの費用・スピード比較
- なぜ”割高”イメージが変わったのか
- 実務の現場で実際によくある失敗例
- 向いている企業・向いていない企業
- 検討時に注意すべきポイント
結論:人気上昇の最大の理由は「内装費高騰」と「移転スピード重視」
現在、セットアップオフィス人気が高まっている最大の理由は、内装費高騰と移転スピード重視です。
以前は「賃料が割高」という理由で敬遠されるケースもありました。
ただ昨今は、
- 資材価格上昇
- 建築コスト高騰
- 人手不足
- 工期長期化
などにより、ゼロから内装を作る負担がかなり大きくなっています。
その結果、「最初から一定の内装が整っている」セットアップオフィスを選ぶ企業が増えています。
特に、
- 解約期限が迫っている
- 二重賃料を短くしたい
- 増員に早く対応したい
- 採用面も意識したい
という企業とは相性が良い傾向があります。
セットアップオフィスとは?
セットアップオフィスとは、あらかじめ内装工事が施された状態で貸し出されるオフィスのことです。
物件によって異なりますが、
- 会議室
- 受付
- 照明
- 床
- ガラスパーテーション
- 一部什器
などが整っているケースもあります。
通常オフィスでは契約後に、
- レイアウト設計
- 内装工事
- 業者調整
- 什器搬入
- ネット工事
などを進める必要があります。
一方、セットアップオフィスは比較的短期間で業務開始しやすいのが特徴です。
なぜ今、セットアップオフィス人気が高まっているのか
内装費高騰で”割高感”が薄れた
以前は「賃料が高い」という印象がありました。
ただ現在は、資材価格上昇・建築コスト高騰・人手不足の影響がかなり大きくなっています。
実務ベースで見ると、以前なら30〜100坪クラスの内装でも坪20万〜30万円前後で収まるケースがありました。
ただ現在は、仕様やデザインによっては坪40万円前後になるケースも増えています。
特に、
- 会議室造作が多い
- ガラスパーテーション
- ラウンジ空間
- 空調・防災設備変更
などが入ると、想定以上に費用が上がるケースもあります。
仮に50坪で坪40万円の場合、内装だけで2,000万円規模になる計算です。
さらに通常オフィスの場合、自社で依頼する内装工事(C工事)だけでなく、ビル指定業者による「B工事」が発生するケースもあります。
特に、
- 防災設備
- 空調変更
- 電気容量変更
などは、想定より費用が上がるケースも少なくありません。
その結果、「通常オフィス+内装工事」と「セットアップオフィス」の総コスト差が以前より縮まっています。
実際、以前なら通常オフィスを選んでいた企業でも、
- 「工事期間を短縮したい」
- 「二重賃料を抑えたい」
という理由から、セットアップオフィスを選ぶケースが増えています。
解約期限「6ヶ月前」の本当の難しさ
オフィス移転では、「契約したらすぐ入れる」わけではありません。
一般的には解約予告は6ヶ月前ですが、通常オフィスの場合、この6ヶ月は想像以上に短いです。
例えば、
- 物件探し・貸主審査:1ヶ月
- 契約調整・社内稟議:半月
- レイアウト設計・内装見積もり:1〜2ヶ月
- 実際の施工・インフラ工事:1〜2ヶ月
- 引越し・旧オフィスの原状回復工事:半月〜1ヶ月
を並行して進める必要があります。
さらに、
- 代表者の再内見
- 貸主審査
- 条件調整
などでスケジュールがズレるケースも珍しくありません。
実際の現場でも、「工事が間に合わない」というケースはあります。
セットアップオフィスは工事期間を大幅に短縮しやすいため、スケジュールがタイトな移転と相性が良い傾向があります。
結果として、
- 二重賃料期間短縮
- スケジュール破綻回避
- 業務開始スピード向上
に繋がるケースもあります。
採用・ブランディング需要が増えている
最近は「採用強化」を理由に移転する企業も増えています。
特に、
- IT系
- ベンチャー
- 成長企業
では、オフィス環境が採用率に影響するケースもあります。
セットアップオフィスは、デザイン性・ガラス会議室・ラウンジ空間などが最初から整っていることも多く、比較的短期間で見栄えの良い空間を作りやすいのも特徴です。

セットアップオフィスと通常オフィスの費用・スピード比較
| 項目 | セットアップオフィス | 通常オフィス |
|---|---|---|
| 内装工事・費用 | 最小限(デスク等の什器搬入のみも可) | ゼロから構築(昨今は坪単価大幅高騰) |
| 入居までの期間 | 最短4週間前後〜(工期がほぼ不要) | 3〜6ヶ月前後(設計・施工期間が必要) |
| 初期費用 | 抑えやすい(内装・B工事コストを回避) | 高額化しやすい(C工事+読めないB工事) |
| レイアウト自由度 | やや低い(完成された間取りを活用) | 高い(自社専用に1からレイアウト可能) |
| 検討時のスピード | 通常オフィスより募集数が少なく、さらに動きが早いため即断即決が求められる | 人気物件は早期に成約するため、迅速な判断が重要 |
賃料単体で見ると、セットアップの方が高く見えるケースもあります。
ただ、
- 内装費
- B工事
- 工事期間中の二重家賃
- 原状回復費
まで総額で比較すると、結果的にセットアップの方が合理的というケースも増えています。

移転期限が決まっている企業様へ
「時間がない」
「セットアップと通常オフィス、どちらが合うか分からない」
そんな場合でも、移転期限から逆算し、最適な物件をご提案します。
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実際によくある失敗例
「持ち帰って検討」している間に終了する
セットアップオフィスは本当に動きが早いです。
特に千代田区、中央区、渋谷区、新宿区など人気エリアでは、条件が良い物件は早期終了するケースがあります。
実際、
- 社内稟議中に終了
- 代表者の再内見待ちで終了
- 比較中に他社で決まる
というケースは珍しくありません。
特に条件が良いセットアップ物件は、「内見したその日〜翌日」に申し込みが入るケースもあります。
そのため実際の現場では、
- 意思決定者の早期共有
- 事前条件整理
- スケジュール逆算
がかなり重要になります。
二重賃料期間を軽視してしまう
通常オフィスの内装工事が長引くことで、旧オフィスと新オフィスが重なり、二重賃料期間が数ヶ月に及ぶケースもあります。
そのため最近は、「どれくらい早く業務開始できるか」まで含めて比較する企業が増えています。
原状回復費が想定外になる
旧オフィス側の原状回復費が高額になるケースもあります。
特に、会議室解体・造作撤去・B工事指定などで増額するケースがあります。
退去時の原状回復負担を抑えたい企業にも選ばれています
「退去時の原状回復費用をできるだけ抑えたい」という理由で、セットアップオフィスを選ぶ企業もあります。
セットアップオフィスは、入居時点で内装や什器が整った状態が前提となるため、自社で一から内装工事を行った通常オフィスと比べて、退去時の撤去や原状回復の範囲が少なくなるケースがあります。
ただし、原状回復の範囲は契約内容や貸主の意向によって異なります。 パーテーションや什器を残置できるか、どこまで原状回復が必要かは物件ごとに異なるため、「セットアップオフィスだから必ず費用を抑えられる」とは言い切れません。
契約前には、退去時の原状回復範囲や残置物の取り扱いについて契約書で確認しておくことが重要です。

セットアップオフィスが向いている企業
特に相性が良いのは以下です。
- 解約期限が迫っている企業
- 増員スピードが早い企業
- 採用強化したい企業
- 内装負担・B工事リスクを減らしたい企業
- 代表者が忙しく、内装打ち合わせに時間を取れない企業
逆に、
- フルオーダー内装にしたい
- 強いデザインこだわりがある
- 大規模レイアウト変更前提
の場合は、通常オフィスの方が向いているケースもあります。
セットアップオフィスの注意点
もちろん、メリットだけではありません。
実際の現場では、
- 「会議室が少し足りない」
- 「6人会議室を8人で使うことになる」
- 「将来的な増員時に席が足りなくなる」
- 「内装デザインを大きく変更しづらい」
といった声もあります。
特にセットアップオフィスは、すでに完成されたレイアウトを活用する前提のため、会議室サイズ変更・大規模レイアウト変更・受付デザイン変更などを柔軟に行いにくいケースがあります。
そのため実際の移転現場では、
「初期コストやスピードを優先するか」
「将来的な自由度を優先するか」
を比較しながら検討されるケースが多いです。
特に採用強化中の企業では、“現在人数”だけでなく、1〜2年後の増員も踏まえて確認するケースが増えています。
FAQ
Q. セットアップオフィスは本当に割安なのですか?
賃料だけ見ると高く感じるケースがあります。
ただ、内装費・B工事・工事期間・二重賃料・原状回復費まで含めると、総合的に合理的と判断されるケースはかなり増えています。
Q. 什器付きですか?
物件によります。
什器なし・一部什器あり・フルセットなど幅があります。
内見時に確認が必要です。
Q. どのエリアで増えていますか?
千代田区、中央区、新宿区、渋谷区など主要エリアでは特に増えています。
特に駅近・築浅の中規模帯は人気が高い印象があります。
Q. 契約したらすぐ入居できますか?
ケースによります。
工事は不要でも、貸主審査・保証会社審査・契約調整には通常通り時間がかかります。
また、クリーニング期間が必要なケースもあります。
Q. セットアップは取り合いになりますか?
条件が良い物件はかなり動きが早いです。
特に駅近・築浅・会議室付き・30〜50坪前後は競合しやすい印象があります。
Q. 1〜2年後の増員も考えるべきですか?
かなり大事です。
現在人数だけでジャストサイズを借りると、後からレイアウト変更が難しく、すぐ手狭になるケースがあります。
特に採用強化中の企業では、将来席数・会議室数・来客動線まで含めて検討されることが多いです。
まとめ
セットアップオフィス人気が高まっている背景には、
- 内装費高騰
- B工事コスト増加
- 工期長期化
- スピード重視
- 採用強化
- 二重賃料回避
などがあります。
以前のように「割高だから避ける」ではなく、
「総合的なキャッシュアウトを抑え、スピードを買う」
という考え方で選ぶ企業が増えている印象です。
特に東京23区では、条件の良いセットアップオフィスは動きが早く、検討している間に終了するケースもあります。
そのため、解約期限・工事期間・増員計画・稟議スケジュールまで逆算しながら進める企業が増えています。
東京23区で30〜100坪前後のオフィス移転をご検討中の方へ
- 「解約期限に間に合うか不安」
- 「セットアップと通常オフィス、どちらがトータルで合理的か分からない」
- 「今の採用計画だと何坪必要か判断したい」
- 「会議室を含めたリアルな必要坪数を整理したい」
という段階でも問題ありません。
実際の移転スケジュールや増員計画、現場のコスト感を踏まえながら、物件選定からスピード感を持った契約調整まで伴走サポートしています。

