本記事は、再開発決定に伴い、立ち退き要請と退去期限が提示されている会社向けに掲載しています。
移転全体の流れはオフィス移転の進め方で解説しています。
目次
再開発に伴う移転で整理しておきたいこと
再開発案件の特徴は3つ。
- 退去期限がある
- 補償交渉が発生する
- スケジュールが流動的になりやすい
再開発では、補償の交渉とスケジュールが並行して動くのが特徴です。
しかし重要なのは-
交渉があっても、合意済みの退去日があれば、そこから逆算してスケジュールを組む。まだ合意していなければ、示された日と合意の状況を分けて整理する。
ここを間違えると間に合いません。
判断軸は一つ「補償交渉と物件決定を分離できているか」
立ち退き補償とは、再開発など貸主側の都合で退去する場合に、移転費用の負担や造作の買取などについて貸主と協議して決めるお金のことです。金額も支払われる時期も交渉次第で動きます。
避けたいのは、
補償条件が確定してから物件を探そうとする
ことです
補償額/移転費用負担/造作買取
これらは“交渉事項”
しかし物件は待ってくれません。
補償条件が決まる前でも、移転先の情報収集は並行して進められます。
補償の交渉と並行して、移転先の候補探しを始められます。
示された退去の時期と、必要な広さ・エリアから、いつまでに何を決めればよいかを整理します。補償の金額や法律上の判断が必要なときは、弁護士にご相談ください。立ち退きに伴うオフィス移転を相談する/お電話 03-6869-5265(平日 9:00〜18:00)
STEPで整理する実務の進め方
STEP1|退去期限と「最遅入居日」を確認・整理する
確認事項:
・貸主から示された退去日と、合意済みの退去日(まだ合意していなければ、その状況)
・猶予の有無
・補償の基本方針
・解約扱いか合意解除か
ここで更新の話と混同しないこと。
再開発立ち退きは、契約更新とはべつの話です。
退去期限が決まっている状況では、物件を見る前に期限・条件・優先順位を整理しておくほうが早く決まります。
STEP2|補償を“上振れ前提”で計算しない
補償は:
・想定より少ない
・支払い時期が遅れる
・交渉が長期化する
可能性があります。
よって、
補償が満額出る前提で物件条件を広げない
資金計画は保守的に。
STEP3|物件探しは通常より早めに着手
再開発エリアは同時期に複数テナントが動きます。
つまり:
競合が増える
特に同エリア内で探す場合、
条件が似通います。
・同じ坪数
・同じ予算帯
・同じエリア希望
動き出しが遅いと、選択肢が急速に減ります。
当社が仲介した移転先の事例はパークサイド1ビル(56坪)で紹介しています。
STEP4|申込みの前に、条件と申込書の内容を確かめる
条件や賃料交渉の余地で迷う場合は、申込みの前に、どこまで調整できるか・申込書に何が書かれているかを確認します。
確認を後回しにして検討だけを続けると、その間に募集が終わることもあります。
STEP5|補償交渉と移転実務は別ラインで動かす
・補償交渉は法務/経営
・物件決定は実務ライン
同じテーブルで議論すると止まります。
期限のある移転では、
交渉は交渉、移転は移転
同時並行が原則です。
よくある誤解
「再開発なら期限は延びるのでは?」
実務上、
・計画変更
・工期遅延
はあり得ます。
しかし、
延長前提でスケジュールを組むのは危険です。
合意済みの退去日があれば、そこから逆算して計画します。未合意の場合は、示された日と合意の状況を分けて整理し、移転先の情報収集を並行して進めます。
これが期限のある移転の基本です。
あわせて読みたい:採用増員・人員削減が理由でオフィス移転が確定したときの進め方、建物の取り壊しが理由でオフィス移転を進める場合の進め方
結論
再開発立ち退きで今やるべきことは1つ。
補償とは切り離して、退去の時期に合わせて早めに物件探しを始めること。
補償は交渉の対象です。
退去期限は、延びる前提で考えないことが大切です。
迷いの論点を分離し、
実務を止めない。
それが期限内に移転を終えるための基本です。
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