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神田のオフィス賃料相場と30〜100坪の探し方

神田は「大手町・日本橋に近く、単価を一段抑えられるエリア」です。

30〜100坪を探す企業様には現実的な候補になります。ただし2026年は空室率が低く、フリーレントも縮小傾向。物件を比べる前に、スケジュールと予算の組み方を先に決めておかないと間に合いません。

この記事では相場の見方、町名ごとの違い、築古ビルで必ず確認する項目、契約から入居までの逆算を実務の順番でまとめます。

この記事で分かること

  • 神田の賃料在庫が3層に分かれる理由と、敷金・保証金の目安(6〜10か月)
  • 30坪・50坪・80坪・100坪それぞれの探し方の現実と、予算に必ず入れる7項目
  • JR神田駅周辺・小川町・岩本町・神保町・秋葉原寄りの違い、秋葉原・日本橋・大手町・水道橋との比較
  • 築古ビルが多い神田で、内見時に確認しないと後戻りする設備項目
  • 契約の3か月前から逆算するスケジュールと、入居可能日が二重賃料の金額を左右する仕組み

結論

神田で30〜100坪を決められるかは、物件の当たりを引けるかではなく、段取りの速さで決まります。

まず入居希望日を固め、その5〜6か月前を探し始めの目標に置く。予算には賃料だけでなく敷金・保証金6〜10か月、内装、什器、二重賃料、原状回復まで最初から入れる。稟議ルートと代表者の内見日程を先に押さえ、候補は町名単位で広げて内見は1日でまとめる。

解約予告は新オフィスの契約後に出す。この順番を守れば、在庫が限られる市況でも判断が間に合います。

神田のオフィス賃料相場(坪単価・共益費込み)

神田は「大手町・日本橋に隣接しながら、単価を一段抑えられるエリア」です。同じ千代田区でも丸の内や大手町とは価格帯が別物で、30〜100坪を探す企業様には現実的な候補になります。

 

ただし2026年は前提が違います。空室率が低く、フリーレントは縮小傾向。貸主が強気で、条件交渉の余地は数年前より狭くなっています。数字を見る前に、ここを踏まえてください。

在庫は大きく3層に分かれます。坪単価は共益費込みの目安です。

坪単価の目安 どんな物件か
コスト重視層 坪1万円前半〜半ば 築年数の経った中小規模ビル。エレベーター1基、設備更新が古いことも多い
標準層 坪1万円半ば〜後半 神田の在庫の中心。中規模ビルの基準階。OAフロアの有無は物件次第
築浅・大型層 坪2万円以上 数が限られ、単価は日本橋寄りの水準に近づく

いずれも物件によって前後します。同じ層でも、駅からの距離、基準階の広さ、設備更新の有無で振れます。

ここで一つ補足を。物件情報サイトでエリア平均を見ると、これより高い数字が出ます。秋葉原まで含めた平均や、大型ビルの大区画が母数に入っているためです。30〜100坪の中小ビルという条件で見ると、実勢はもう少し手前にあります。 平均値だけを見て候補から外す必要はありません。

賃料以外で先に押さえておくと早いのは敷金・保証金です。6〜10か月が目安。物件によって前後します。神田は貸主が個人や資産管理会社のケースもあり、金額の考え方に幅が出ます。

30坪・50坪・80坪・100坪をどう見るか

坪数が上がるほど単価も上がる前提で組んでください。神田では30〜50坪の区画が最も数が多く、80坪を超えると対象ビルのグレードが一段上がります。

坪数 神田での探し方の現実
30坪前後 小規模ビルの1フロア、または中規模ビルの分割区画。選択肢は比較的多い
50坪前後 中規模ビルの基準階。当社への相談が最も多いレンジ
80坪前後 対象ビルが絞られる。ワンフロアで取れるかを先に確認する
100坪前後 築浅・大型ビルが中心。単価は上振れしやすい

予算を賃料だけで見ると、後で必ず詰まります。実務では最初から一枚にまとめます。

  • 賃料・共益費(12か月分+契約時の前払い分)
  • 敷金・保証金(6〜10か月)
  • 内装工事費(レイアウト・電気・LAN・消防)
  • 什器(既存流用分と新規購入分は分けて出す)
  • 通信工事・複合機・電話回線
  • 二重賃料(旧オフィスと新オフィスが重なる期間の賃料)
  • 旧オフィスの原状回復費

ここでつまずく会社が多いのは、二重賃料と原状回復。稟議を通した後にこの2つが出てくると金額の再承認が必要になり、決裁が1〜2週間止まります。その間に区画は埋まります。

「神田」で一括りにすると判断を誤る

神田周辺の各エリアのオフィス物件の特徴を比較した図

JR神田駅周辺、小川町・淡路町、岩本町、神保町、秋葉原寄り——単価もビルの性格も別物です。エリアを一点に絞るより、町名単位で候補を並べたほうが選択肢は広がります。

エリア 傾向
JR神田駅周辺 飲食店が密集。中小規模ビル中心で、駅近は単価が上がる
小川町・淡路町 落ち着いた中規模ビルが多く、オフィス街として使いやすい
岩本町 神田エリアの中では単価が抑えめ。築古ビルの比率が高い
神保町 出版・文化系の色。区画は小ぶりなものが多い
秋葉原寄り IT系の集積。人気が高く在庫の動きが速い

路線の多さは神田の武器です。JR各線に加え、銀座線・丸ノ内線・都営新宿線・日比谷線が徒歩圏に散らばる。採用の場面で「どこから通っても乗り換え1回以内」と説明できるのは、20〜50名規模で人を増やしたい企業様にとって賃料以上に効きます。

逆に言えば、同じ「神田」でも徒歩5分違えば坪単価が変わる

神田が選ばれる理由と、向かない場合

神田を選ぶ理由は、ほぼ次の3つです。

  • 大手町・丸の内・日本橋の取引先に近く、移動時間が短い
  • 都心一等地より単価を抑えられ、坪数を広く取れる
  • 路線が多く、通勤圏を広く設定できる

向かないケースもはっきりしています。

  • ビルグレードを重視する企業:築浅・高グレードの選択肢が少ない
  • 大型ワンフロアが必要な企業:100坪超をワンフロアで取れるビルは限られる
  • 電気容量を多く使う企業:築古ビルでは容量が足りず、増設に費用と時間がかかる

築古ビルが多いのは神田の特徴で、それ自体は欠点ではありません。単価が抑えられ、内装の自由度が高い物件もある。ただし設備確認を飛ばすと、契約後に内装計画をやり直すことになる

周辺エリアとの比較(秋葉原・日本橋・大手町・水道橋)

神田の位置づけは「都心アクセスと単価のバランス型」。最安を狙うエリアでもなく、グレードを求めるエリアでもない。その中間です。

エリア 坪単価の傾向 30〜100坪の在庫感 向く企業
神田 中規模ビル中心で一定量あり コストと都心アクセスを両立したい企業
秋葉原 中〜やや高 動きが速く、出たらすぐ埋まる IT・エンジニア採用を重視する企業
日本橋 大型ビル中心。小区画は限られる 対外的な信用を重視する企業
大手町 最も高い 大型区画が中心 金融・大手取引先が多い企業
水道橋 中〜やや低 中小規模ビルが中心 予算を優先しつつ都心に残りたい企業

よくあるのは、「日本橋で探していたが予算が合わず、神田に広げたら坪数が確保できた」という流れ。秋葉原で探していた企業様が在庫の少なさから神田側に候補を広げることもあります。神田を単独で見るより、隣接エリアとセットで見たほうが決まりが早い

内見で必ず確認する項目(築古ビル前提)

オフィス内見で確認する動線、OAフロア、空調、天井高、エレベーター、水回り

検索サイトの情報だけでは神田の物件は判断できません。募集図面に載っていない制約が多いためです。

  • 電気容量:現状の契約容量と増設の可否。増設できても費用と工期がかかる
  • OAフロアの有無:無ければ配線計画と工事費が変わる
  • 空調の方式と更新時期:中央空調なら休日稼働の可否まで聞く
  • 天井高:築古ビルは低い場合がある。什器レイアウトに影響する
  • エレベーター基数と定員:引越と来客対応の両方に効く
  • 消防設備:レイアウト変更で感知器の移設が必要になることがある

もう一点、募集坪数に共用部が含まれるかで実際に使える面積は変わります。50坪の表示でも実効45坪相当ということはある。図面の寸法で確認してください。

坪数を決めるときは将来1〜2年後の増員を織り込みます。今の人数ちょうどで契約すると契約期間中に手狭になり、二度目の移転コストが出ます。

内見の進め方も結果を分けます。良い区画は検討している間に埋まる——在庫が限られる神田では特に顕著です。内見は1日でまとめてください。日を分けると記憶が薄れ、比較が正確にできない。その場で比較→社内共有→判断、という流れを最初から想定しておく。

なおセットアップオフィス(内装・什器があらかじめ用意された区画)は神田周辺でも増えています。工事期間を圧縮できるため、期限が近い企業様には現実的な選択肢。数は多くないので、候補に入れるなら早い段階で条件を伝えておく必要があります。

スケジュールは「契約の3か月前」から逆算する

オフィス探しから契約、内装工事、引越、入居までの流れ

物件探しの開始は、入居希望日の5〜6か月前が理想。内訳は「探し始め〜契約に約3か月」+「契約〜入居に約3か月」です。

開始時期 状況
6か月前 理想
5か月前 十分間に合う
4か月前 やや急ぎ
3か月前 選択肢が減り始める
2か月前 かなり厳しい
1か月前 希望条件の変更も視野

2026年は、貸主から「契約後、遅くとも3か月以内に入居してほしい」と言われることが増えました。空室期間を短くしたい貸主側の事情です。つまり契約してから内装をゆっくり検討する時間はありません

時期 やること
契約直後(0〜2週間) 保証金・前賃料の支払い、契約書締結、管理会社との打ち合わせ
1か月目 内装会社の現地調査、見積比較、OA・電気・LAN計画、什器選定
2か月目 内装工事開始、電気・LAN工事、什器発注、複合機・電話・回線手配、引越会社決定
3か月目 工事完了、消防・設備確認、引越、旧オフィスの原状回復、住所変更、入居

余白がありません。だから内装・什器・通信のリードタイムは契約前から並行して動かす。契約前にレイアウト方針と内装会社の目処が付いていれば、3か月に収まります。

時間を食うのは物件探しではない。社内稟議、代表者の再内見、貸主審査、契約書の条文調整、内装工事——ここです。「入居の3か月前に探し始める」では足りず、「契約の3か月前に探し始める」必要があります。

解約予告と二重賃料——入居可能日で金額が変わる

解約予告は、原則として新オフィスの契約後に出します。先に出すと、行き先が決まらないまま退去期限だけが迫る。在庫が限られる神田では、この順番を間違えると立て直しがききません。

その結果、二重賃料は構造的に発生します。契約後に予告を出す以上、予告期間が明けるのは新オフィスへ入居した後になるからです。これは失敗ではなく、「行き先が無いまま退去期限が来るリスク」を避けるための必要コスト。避けるものではなく、期間を短くする/フリーレントで圧縮するものとして扱ってください。

ここで効くのが入居可能日です。判断軸に、賃料・坪数・立地だけでなくこれを入れる。

  • 即入居可の物件:契約後すぐ内装に入り3か月で入居できても、旧オフィスの予告期間はまだ明けていない → 二重賃料が3か月分ほど出やすい
  • 入居日が先の物件:予告期間の満了と入居のタイミングが近づき、二重賃料を圧縮できる

「即入居可=good」ではありません。自社の解約予告と噛み合っているかで判断する。

ただし2026年はここが難しい。空室率が低く、入居可能日で選り好みできるほどの選択肢がないためです。神田で30〜100坪という条件だと、該当する区画自体が限られる。即入居可を取らざるを得ない判断になりやすい。

だからこそ、二重賃料は最初から予算に入れておく。後から出すと稟議が止まり、その間に区画が埋まります。

神田でよくある失敗例

中身は毎回違いますが、共通点は一つ。決める速度です。

申込を検討している数日の間に、第一希望が埋まった

60坪から40坪への縮小を検討していた企業様。担当者が内見し、神田駅徒歩5分の区画を第一希望にしました。代表者が再内見したうえで申込を検討している数日の間に、別社の申込が入り、押さえられませんでした。次の候補が出るまで、さらに1か月かかっています。

数日です。1週間でも1か月でもありません。代表者の内見日を初回内見とセットで先に確保する。または初回から同行してもらう。在庫が動く神田では、社内で持ち帰って検討する数日が、そのまま結果を分けます。

パーテーションの高さを、予定より下げることになった

30坪台の築古ビルで進めていた企業様。もともと天井まで立てない前提のパーテーションでしたが、内装会社の現地調査で、立てる位置の上部にエアコンがあることが分かりました。清掃や点検ができなくなるため、予定していた高さからさらに下げる判断になっています。

このケースは工期に影響しませんでした。ただ、レイアウトは図面の上では成立していても、現地の設備を見ると寸法が変わることがあります。 天井まで立てない計画でも、エアコンの位置次第で高さは動く。仕切りの高さは、席の見え方にも音にも効く要素です。日程が詰まった状態でこれが出ると、直す時間がありません。だから逆算には余裕を持たせておく。

当社への相談傾向

当社に神田周辺でご相談いただく企業様は、IT・受託開発、人材サービス、士業・コンサルティング系が比較的多い傾向です。秋葉原・大手町の両方にアクセスできる立地が理由に挙がることが多く、「日本橋で予算が合わず神田まで広げた」という入り方も少なくありません。坪数は40〜60坪のご相談が中心です。

3つとも物件の良し悪しの話ではありません。判断のタイミングと、事前確認の抜けです。在庫が限られる以上、”探す時間”より”決める速度”が結果を決めます。

神田で30〜100坪を決めるまでの段取り

順番を先に決めておくと詰まりません。

  1. 入居希望日を決める(更新期限・増員計画から逆算)
  2. そこから5〜6か月前を探し始めの目標に置く
  3. 予算に賃料・敷金保証金6〜10か月・内装・什器・二重賃料をまとめて入れる
  4. 稟議ルートと代表者の内見日程を先に押さえる
  5. 候補を町名単位で広げ、内見は1日でまとめる
  6. 新オフィスの契約後に解約予告を出す

在庫が少ない市況では、条件の詰め方より段取りの早さが結果に出ます。

よくある質問

Q. 神田のオフィス賃料は、日本橋や大手町とどれくらい差がありますか。

大手町が最も高く、日本橋がそれに次ぎ、神田は一段下がる中位帯という位置づけです。目安としては、大手町が坪3万円台以上、日本橋が坪2万円台、神田は上の表のとおり。同じ千代田区でも丸の内・大手町とは価格帯が別物になります。アクセスの近さに対して単価差が大きいことが、神田が候補に挙がる理由です。

Q. 神田は築古ビルが多いと聞きます。避けたほうがいいですか。

避ける必要はありません。単価が抑えられ、内装の自由度が高い物件もあります。ただし電気容量、OAフロアの有無、空調方式、天井高、消防設備の確認を飛ばすと、契約後に内装計画をやり直すことになります。内見の場で管理会社に直接聞くのが早いです。

Q. 神田で100坪をワンフロアで取れますか。

取れる場合もありますが、対象ビルは限られます。築浅・大型層が中心になり、単価は上振れしやすい。100坪前後を検討するなら、ワンフロアが必須条件かどうかを先に社内で決めておくと候補の絞り方が変わります。

Q. 神田だけで探すべきか、周辺エリアも見るべきか迷っています。

隣接エリアとセットで見たほうが決まりが早いです。秋葉原、日本橋、大手町、水道橋を並べると、神田の位置づけ(都心アクセスと単価のバランス型)がはっきりします。実際に「日本橋で予算が合わず神田に広げて坪数を確保した」という流れは少なくありません。

Q. 募集坪数と実際に使える面積は違うのですか。

違うことがあります。募集坪数に共用部が含まれる場合、50坪の表示でも実効45坪相当になることがある。レイアウトを組む前に、図面の寸法で内寸を確認してください。

Q. 解約予告を先に出してから探し始めてはいけませんか。

原則として新オフィスの契約後に出してください。先に出すと、行き先が決まらないまま退去期限だけが迫ります。在庫が限られる神田では、この順番を間違えると立て直しがききません。

Q. 二重賃料はどうすれば発生しませんか。

契約後に解約予告を出す以上、構造的に発生します。ゼロにするものではなく、期間を短くする、フリーレントで圧縮する、という扱いにしてください。金額は最初から予算に入れておく。後から出すと稟議が止まり、その間に区画が埋まります。

Q. 即入居可の物件は有利ですか。

一概には言えません。即入居可だと契約後すぐ内装に入れますが、旧オフィスの予告期間はまだ明けていないため二重賃料が3か月分ほど出やすい。入居日が先の物件なら圧縮できます。自社の解約予告と噛み合っているかで判断してください。

Q. セットアップオフィスは神田でも見つかりますか。

内装・什器があらかじめ用意された区画は神田周辺でも増えています。工事期間を圧縮できるため、期限が近い企業様には現実的な選択肢です。数は多くないので、候補に入れるなら早い段階で条件を伝えておく必要があります。

Q. 内見は複数日に分けたほうがじっくり比較できませんか。

1日でまとめてください。日を分けると記憶が薄れ、比較が正確にできません。加えて、検討している間に良い区画は埋まります。その場で比較し、社内共有して判断する流れを最初から想定しておくほうが確実です。

まとめ

神田は大手町・日本橋に隣接しながら単価を一段抑えられるエリアで、30〜50坪の区画が最も多く、80坪を超えるとビルグレードが上がります。築古ビルの比率が高いため、電気容量・OAフロア・空調・天井高・消防設備の確認が結果を左右します。2026年は空室率が低く、貸主から契約後3か月以内の入居を求められることが増えました。内装・什器・通信は契約前から並行して動かす前提で組んでください。解約予告は新オフィスの契約後に出し、二重賃料は避けるものではなく期間を短くするものとして最初から予算に入れておく。在庫が限られる以上、探す時間より決める速度が結果を決めます。

ご相談について

神田で30〜100坪を検討中で、更新期限や解約予告の期限が決まっている企業様は、その日付から逆算して間に合うかを一度整理しておくと動きやすくなります。当社では物件提案の前に、入居希望日・予算の内訳(二重賃料と原状回復を含む)・稟議ルートの整理からご相談を受けています。「今の坪数で足りるか」「この期限で現実的か」の確認だけでも構いません。電話は 03-6869-5265(平日9:00〜18:00)、またはお問い合わせフォームからどうぞ。間に合うかどうかは、動くかどうかで決まります。